表題のとおり、Nextcloudをアップデートするとメール送信ができなくなったので、調査内容と原因、対処方法を備忘録に残しておく。
調査内容
- Nextcloudのメールログにも、メールサーバのログにも異常はない
- 他のメールクライアントからは正常に送信可能
- 不具合の発生しているNextcloudMailでもメール受信は正常にできる
- nginxのログにupstreamエラーを発見
upstream timed out (110: Connection timed out) while reading response header from upstream
原因(推測)
- phpのメール送信時のバッファ処理が不足している?
- アップデートによって適切なバッファサイズでの通信ができなくなった?
- NextcloudMailのバグ?
対処方法
エラー以外でもUIの挙動が重くなっているのが気になったのでnginxの設定を見直し、
nginxのserverディレクティブ内のproxy_buffers値を以下のように設定する。
※設定例
server {
proxy_busy_buffers_size 512k;
proxy_buffers 8 512k;
proxy_buffer_size 512k;
## ~省略
}
※デフォルト値はそれぞれ4~16kで設定されている。
※メモリが少ない環境の場合は128k程度でもOK。
Nextcloudの活用
Nextcloudは上手く運用すれば、Microsoft系のクラウドOfficeサービスやGoogle Workspace関連のコストを大幅に削減できます。ある程度の知識があるエンジニアがいれば中小企業でも数百人単位の中堅企業でも安価に導入・運用が可能です。
コスト以外でも、Zoom相当のビデオ会議を無料で構築できる「Nextcloud talk」は社内外のビデオミーティングに活用できます。情報が傍受されているLINEやZoomを業務で使わせないためのソリューションとしても有用です。
参考記事
- LINE Financial(LINEの金融関連部門)で大規模な情報漏洩
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%80%8B%E4%BA%BA%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%BC%8F%E6%B4%A9#cite_ref-91 - 南朝鮮の謀略組織「国情院」がLINEを傍受している事が発覚
https://facta.co.jp/article/201407039.html - 中国共産党がZoomを傍受「天安門事件の記念イベントを主催した活動団体がZoomでビデオ会議していたところ、中国共産党の指示でアカウントが突如凍結に」
https://gigazine.net/news/20200611-zoom-6-4-tiananmen/ - 「Gmailを使っているとGoogleに個人情報や製品の購入情報が保存される」とユーザーから指摘が起きて大論争
https://gigazine.net/news/20210924-gmail-keeps-records/