マルチクラウドを実現する「Anthos」の最低料金は月額1万ドル(100vCPUあたり約105万円)のサブスクリプション+別途vCPU以外のGCP料金が必要

マルチクラウドを実現する「Anthos」は月額1万ドル(100vCPUあたり約105万円)から

Google Next Japan 2019へ参加

  • Anthosの技術セミナー
    Googleが力を入れているGCPの中でも革新的な技術として紹介されている「Anthos」だが、ネット上にユーザーの公式以外の評価記事が見当たらない。
    ちょうどGoogle Next 2019でソリューションアーキテクトが解説する技術セミナーが提供されていたので参加したのだが。紹介されたのは公開済みの概要と技術スタックの説明だけで、動作デモや具体的な事例紹介はなかった。
    結局のところGoogle Nextは営業トークに終始している印象があり、具体的な情報はUSの発表資料をもとに調査したので備忘録としてまとめておく。

  • 公式のサービス説明
    https://cloud.google.com/anthos/

    • 移行とモダナイゼーション
      色々書かれているが、オンプレや他社クラウドを統合できるというのはGKEに乗せることが前提になる。

    • ポリシーとセキュリティを大規模に自動化する
      AWSでもGCPでもクラウドサービスのセキュリティ周りは、煩雑で管理が複雑になりやすい。本当に自動化が可能でカジュアルに利用できるなら試してみたかった。
      そもそも契約時の免責があるので自動化したポリシーをGoogleが担保してくれないのだと思うが。GKEに集約するからセキュリティとポリシーを自動化とする扱いなのか(半自動化)、別の管理レイヤー(Anthos Config Management?)で完全な自動化が可能なのか。

    • Youtubeの解説動画がシンプルでよい
      Google Cloud Anthos – Explained in 4 Minutes
      https://www.youtube.com/watch?v=HMWIt9pI3ps

Anthosの料金

  • 最低でも1年契約で月額1万ドル=年間12万ドル必要
    (※別途GCPの従量料金も発生する+100vCPU消費毎に1万ドル)
    https://cloud.google.com/anthos/pricing
    従量制を公表している他のGCPと違って、Anthosの料金は1年契約が前提でかつ月額料金での支払いが必要になる。(ちょうどGoogle Analytics Preminumと同じ契約条件と月額料金になる)
    さらに年間契約の前提に加えて100 vCPUあたり1万ドルという従量料金がベースになり、料金のvCPU以外のストレージやネットワーク等のサービス費用は別だと明記されている。

マルチクラウドを提供する「Anthos」の長所と短所

長所:GCP(GKE)で統合管理ができる

  • GKEは素晴らしいサービスだが
    サービス紹介を参考にすると「移行とモダナイゼーション」「セキュリティの統合と自動化」2点の機能はGKEでの統合管理に強みがあるのだとわかる。
    ただ、他環境をGKEへマイグレーションして統合管理するコンセプトで完結してしまうのなら、競合(特にAWS)は対抗サービスを安価に提供するのではないだろうか。

短所:コストパフォーマンスが悪い

  • 年間契約で月額1万ドル=最低でも年額12万ドル+GCP費用
    マルチクラウドを提供する「Anthos」だが、サービス紹介や資料から料金やコストパフォーマンスの解説が殆ど掲載されていない。
    • 100vCPUあたり1万ドル掛かる
    • AnthosのvCPU以外のGCP料金は別途必要
    • 一ヶ月内に100vCPUを消費すると100vCPU/1万ドル単位で追加費用が必要
  • ITベンダ各社との提携(NTTCommunication・HP・VMWare等)
    Anthosの発表後に取り扱いベンダとしてNTTCommとの提携がニュースになっていた。Googleのサービスをベンダ経由で提供するということは、何かある都度ベンダに金銭を払う必要があるため非常にお金がかかるサービスだという事がわかる。そして金を払わない場合は自社のシステム環境でさえ情報が得られない可能性が高い。

Anthosに期待していたもの

  • 個人的にAnthosに期待していたことは以下の3点だったのだが、今のところAnthos(GCP)では実現できないことがわかった。

    1. GKEのように安くて安定している
    2. ポリシーとセキュリティをカジュアルに自動化できる
    3. オンプレや他社クラウドもGKEへ簡単に統合管理できる

マルチクラウドの実現は、地道にAWS・Azure・GCPを比較評価しながら勉強したほうが良さそうだ。

WordPressの記事をMarkDownで入力できる「WP Githuber MD」が凄く使いやすい

WordPressの記事をMarkDown入力

WordPressでMarkDown入力できるエディタを探していると「WP Githuber MD」というプラグインを見つけた。
Markdownエディタの中でも動作が安定していて、使いやすくて、完全なOSSで提供されているため利用する敷居は低いと思う。
ただし、機能として提供されているhtmlからMDへのコンバートが不完全だったりするので、使い方に注意する必要があると思う。

使っていて便利だと感じた点

  • 軽量で安定している
  • Markdownで記事を入力しながら、htmlの出力をプレビューできる
  • htmlを混在させた記述も可能なので、細部はhtmlで書くことができる
  • 完全な無料OSSで有料プランへの誘導等が仕込まれていない

エディタ名 使いやすさ 安定 メモリ消費 プレビュー MarkDown GUI編集 完全OSS
Gutenberg
Elementer
Classic Editor
WP Githuber MD

このテーブル表記もMarkDownで表現できている。

使用イメージ

※gif画像はgithubから転載

https://github.com/terrylinooo/githuber-md

注意点

  • htmlからの変換"Html to Markdown"は適用しないほうがいい
    • 成功することもあるが、変換に失敗すると文章全体が消える
  • 行間を開けないとMarkDownを認識しない場合がある

    • 下記では識別しない場合がある

      本文テキスト。
      ## 表題
      - 記事リスト
      

      以下のように改行を1つ入れるとよい

      本文テキスト。
      ## 表題**
      - 記事リスト
      
    • 他のMarkDownエディタでも行間を空ける仕様が多い

  • リスト表記(li相当)の記号がインラインのプレビューで表示されない場合がある
    • WordPressのエディタ内でリストのdotとかCircle表記が見えない場合がある
    • 全体のプレビューで表示すればリストのdotやCircleを確認できる。
  • 改行がうまく入力できないときはhtmlの改行
    • 本来のMarkDownだと \n(スペース+改行)で改行になるが、githuber-mdでは反映されなかった
    • MarkDown以外にHtmlも反映されるので
      で改行にしたほうが手間が少ない
    • 残念ながら今のところTex記法は対応していないらしい

WordPressのようなエディタで文章を書くと段落が崩れてやる気をなくすことが多いのだけれど、MardDownだときれいに整形できる。